交流電力インタラクティブ図

力率 cosφ\cos\varphi (力率角 φ\varphi)
1.000 (0°)
有効電力 PP
0 W
無効電力 QQ
0 var
皮相電力 SS
0 VA
電力 p(t)p(t) の周波数 =2f= 2f
100 Hz
Hz
V
°
A
°

パラメータを動かしてみよう

1 フェーザー図と波形の関係

スライダーを触る前に、左のフェーザー図と右の波形グラフがどう対応しているかを確認しておきます。

フェーザー図に描かれている2本の矢印は、電圧 v(t) と電流 i(t) という2つの正弦波を「ベクトル(矢印)」で表したものです。矢印の長さがその波の振幅矢印の角度がその波の位相に対応します。この一本の矢印だけで、任意の振幅と位相を持つ正弦波を一意に表現できます。

重要なのは、フェーザー図には時間や周波数の情報は含まれていないこと。同じ周波数で振動する複数の正弦波について、その「振幅」と「お互いの位相差」だけを切り出して静止画として捉える道具です。だから周波数 f のスライダーを動かしてもフェーザー図は変わりません。

2 振幅を動かす

まず 電圧振幅 Vm電流振幅 Im のスライダーを動かしてみてください。波形そのものの形は変わらず、縦軸方向の振れ幅だけが大きく/小さくなることを確認できます。

このとき下段の p(t)(電力)の振れ幅は Vm × Im に比例して変化します。「電力 = 電圧 × 電流」の最も素朴な関係が、瞬時値レベルで成り立っていることを目で見てください。

3 周波数を動かす

次に 周波数 f を 50 Hz から 60 Hz に動かしてみてください。v(t) と i(t) の山と谷が短い間隔で詰まっていきます。

このとき p(t) はそれよりさらに細かく振動しているはずです。右上の「電力 p(t) の周波数 = 2f」が 100 → 120 Hz と変化することを確認してください。

💡 これが 三角関数の倍角公式の現れです。sin(α) × sin(β) を積和の公式で展開すると、結果は 2 倍の周波数(と定数項)で書けます。中学・高校で習った公式が、目の前で電力波形として可視化されているわけです。

4 位相を動かす

電圧位相 θv電流位相 θi を別々に動かして、位相差 φ = θv − θi がどう変わるかを観察してください。左のフェーザー図で V と I の矢印の角度差として直感的に見えます。

特に次の3つのケースを試してみてください:

  • φ = 0°v = θi)
    → p(t) は常にプラス(電源 → 負荷へ常に電力が流れている。純抵抗負荷)
  • φ = ±180°
    → p(t) は常にマイナス(エネルギーが逆向きに流れている)
  • φ = ±90°
    → p(t) は0 を中心に正負対称に振動(平均=0、つまり有効電力ゼロ。エネルギーが電源と負荷を往復するだけ。純リアクタンス負荷)

中間の値(例えば φ = 30°, 60° など)では、p(t) は「下側にも少し凹むけれど平均としてプラス」というように、有効電力 P と無効電力 Q が混ざった状態になります。これが実際の交流回路での一般的な姿です。