交流の実効値と平均値

振幅 VmV_m
141 V
平均値 Vavg=(2/π)VmV_{\mathrm{avg}} = (2/\pi)\,V_m
0 V
実効値 Vrms=Vm/2V_{\mathrm{rms}} = V_m/\sqrt{2}
0 V
波形率 Vrms/VavgV_{\mathrm{rms}}/V_{\mathrm{avg}}
1.111
波高率 Vm/VrmsV_m/V_{\mathrm{rms}}
1.414
V

パラメータを動かしてみよう

1 用語の整理

正弦波 v(t)=Vmsin(ωt)v(t) = V_m\sin(\omega t) のとき:
振幅(最大値) VmV_m: 波の頂点の値
Vavg=(2/π)Vm0.637VmV_{\mathrm{avg}} = (2/\pi)\,V_m \approx 0.637\,V_m: 整流(絶対値)した波形の平均
Vrms=Vm/20.707VmV_{\mathrm{rms}} = V_m/\sqrt{2} \approx 0.707\,V_m: 二乗平均の平方根。同じ電力を消費する直流電圧と等価

家庭の AC 100V は 実効値で 100V という意味で、瞬時値の最大値は √2 倍の約 141V に達しています。

2 振幅を動かしてみる

VmV_m のスライダーを 50V から 200V まで動かしてください。

  • 数値カードの VavgV_{\mathrm{avg}}VrmsV_{\mathrm{rms}}VmV_m に比例して変化することを確認
  • 波形率(1.111)と波高率(1.414)はどんな振幅でも変わらない(正弦波固有の値)
  • Vm=141VV_m = 141\,\mathrm{V} のとき VrmsV_{\mathrm{rms}} ≈ 100V(家庭用 AC 100V に相当)

3 平均値の意味(上のグラフ)

上のグラフを確認してください:

  • 濃い赤の太線: v(t)v(t)(元の正弦波、正負に振れる)
  • 薄い赤の細線: v(t)|v(t)|(整流波形、絶対値)
  • 破線: VavgV_{\mathrm{avg}} の水平線

整流波形の山が水平線より上に出る面積と、水平線が整流波形より上の部分の面積が 等しいことを目で確認してください。これが「平均値」の幾何的意味です。

💡 v(t)v(t) そのもの(正負あり)の1周期平均は 0(プラスとマイナスが打ち消し合う)。意味のある平均値を取るには整流が必要、というのが Vavg=(2/π)VmV_{\mathrm{avg}} = (2/\pi)\,V_m の出発点です。

4 実効値の意味(下のグラフ)

下のグラフを確認してください:

  • 緑の波形: v2(t)v^2(t)(電圧の二乗、抵抗負荷の電力に比例)。常に正で、周波数は元の2倍
  • 破線: v2=Vm2/2\langle v^2 \rangle = V_m^2/2 の水平線

v2(t)v^2(t) の山と谷を平均すると水平線の高さになる、つまり v2\langle v^2 \rangle が "電力としての平均"です。この値の 平方根が実効値 Vrms=v2=Vm/2V_{\mathrm{rms}} = \sqrt{\langle v^2 \rangle} = V_m/\sqrt{2} です。

💡 物理的意味: 「直流 VrmsV_{\mathrm{rms}} を抵抗にかけたときと同じ電力」を交流で実現するには Vm=2VrmsV_m = \sqrt{2}\,V_{\mathrm{rms}} が必要。 だから AC を扱うときは「電力換算で意味のある電圧 = 実効値」を基準にします。電力 P=Vrms2/RP = V_{\mathrm{rms}}^2/R が成り立つのも、実効値が「等価直流電圧」だからです。